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確率関数と確率密度関数
離散型の確率関数と連続型の確率密度関数の違いを理解し、累積分布関数と積分が何を表しているのかを図から説明できるようになる
確率分布を数式で表す
前のレクチャーでは、 確率変数には 離散型と連続型 があることを確認しました。
離散型では、 サイコロの目のような飛び飛びの値に対して、 1つずつ確率が対応していました。
一方、連続型では、 身長や時間のように値が無数にあるため、 なめらかな分布として表現しました。
そして、 こうした確率分布を数式で表現するものが、 これから学ぶ関数です。
離散型の確率関数を理解する
まずは、 離散型の確率分布から見ていきましょう。
離散型では、 確率変数 \(X\) がある値 \(x_i\) をとる確率を、 関数 \(f(x_i)\) で表します。
つまり、 \(x_i\) を入力すると、その値が生じる確率が返ってくる と考えると分かりやすいです。
たとえば公平なサイコロなら、 \(X=1\) から \(6\) のどの値についても、 確率は \(\frac16\) です。
また、\(f(x_i)\) は確率そのものなので、 次の2つの性質を満たします。
累積分布関数とは何か
次に、 累積分布関数を見ていきます。
累積分布関数は、 名前のとおり、 ある値までの確率を累積したものです。
小文字の \(f\) ではなく、 大文字の \(F\) を使う点にも注意しましょう。
たとえば、サイコロで \(F(2)\) を考えます。
連続型では「密度」を考える
離散型では、 1つの値の確率を そのまま考えることができました。
ここから連続型では、 この考え方を 「区間の面積」 へ切り替えます。
連続型では、 身長のように値が無数に存在するため、 「ある1つの値」に確率を割り当てる考え方では扱えません。
連続型では、 厳密にある1点だけをとる確率は0です。
そこで連続型では、 1点ではなく、 ある幅をもった区間 に入る確率を考えます。
そのために使うのが、 確率密度関数 \(f(x)\) です。
図の細い長方形に注目してください。
横の幅が \(\Delta x\)、 縦の高さがおよそ \(f(x)\) です。
×
高さ \(f(x)\)
↓
ごく細い長方形の面積
\(\Delta x\) が十分に小さければ、 この区間に入る確率は、 この細い長方形の面積で近似できます。
\(f(x)\) そのものは確率ではありません。 \(f(x)\) は確率密度です。
連続型では、 曲線の高さそのものではなく、 横幅をもった「面積」が確率になる と考えます。
確率密度 \(f(x)\) の下にある「面積」が確率になる
積分で区間の確率を求める
実際には、 ごくわずかな区間よりも、 ある程度の幅をもった範囲に入る確率 を知りたいことが多くあります。
たとえば身長なら、 「165cm以上175cm以下になる確率」 といった考え方です。
\(a\) から \(b\) までの 曲線の下の面積を求めれば、 その範囲に入る確率が分かります。
この面積を求める計算が、 積分です。
たくさん集める
↓
区間全体の面積になる
↓
その区間の確率になる
また、確率変数がとりうる すべての範囲を考えれば、 確率の合計は1になります。
したがって、 確率密度関数の下にある 分布全体の面積も1です。
その面積が区間の確率になる
連続型の累積分布関数を見る
最後に、 連続型でも 累積分布関数を確認します。
意味は離散型と同じです。
違うのは、 連続型では確率を 面積として求める という点です。
\(F(x)\) は、 左側から \(x\) までの 曲線の下の面積 を表します。
たとえば身長を確率変数として \(F(170)\) と書けば、 身長が170cm以下となる確率 を表します。
実際の統計では、 毎回こうした積分を手計算するわけではありません。
試験では、 確率をあらかじめ計算して一覧にした 付表 を利用する場面もあります。
一方で、簡単な積分計算が求められることもあります。 まずは難しく考えすぎず、 「積分は面積を求める計算」 という意味を押さえておきましょう。
確率関数と確率密度関数を整理する
↓
その値の確率 \(f(x_i)\)
↓
確率密度 \(f(x)\)
↓
区間を決める
↓
積分で面積を求める
↓
その面積が確率
「高さ」ではなく「面積」が確率になるということ
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