スマホで統計学

04

順序統計量と箱ひげ図

平均や分散は、すべての値を使って分布を表します。
ここでは、値そのものではなく「順位」に注目して、分布の特徴を整理します。
このページのゴール

中央値・四分位数・四分位範囲と、箱ひげ図の読み方を説明できるようになる

STEP 01

順位で分布を見る

前のレクチャーでは、平均や分散のように、 すべての値を使って分布の特徴を表しました。

一方、順序統計量では、 値そのものよりも小さい順・大きい順という順位に注目します。

前のレクチャー
値を見る
平均・分散など
今回
順位を見る
中央値・四分位数

とくに分布が大きく偏っている場合には、 遠く離れた値の影響を受ける平均よりも、 順位から決まる中央値などの方が 分布の中心を捉えやすいことがあります。

ここがポイント
順序統計量は「値の大きさそのもの」ではなく
「並べたときの順位」から決まる
STEP 02

5数要約を理解する

分布を順位の視点から整理するとき、 基本になるのが次の5つの値です。

指標
意味
最小値
最も小さい値
第1四分位数
小さい方から25%の区切り値
中央値
小さい方から50%の区切り値
第3四分位数
小さい方から75%の区切り値
最大値
最も大きい値

たとえば15個の値を小さい順に並べると、 真ん中にある8番目の値が中央値です。

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15
最小値 Q1 中央値 Q3 最大値

最小値と最大値は、もっとも小さい値ともっとも大きい値です。 その間の距離は範囲と呼ばれます。

第1四分位数は小さい方から25%、 第3四分位数は小さい方から75%の位置を区切る値です。

つまり、この5つの値を見ることで、 分布の端・中心・中央付近の広がりを順位の視点から整理できます。

ここがポイント
5数要約 = 最小値・第1四分位数・中央値・第3四分位数・最大値
STEP 03

四分位範囲を理解する

第1四分位数から第3四分位数までの幅を 四分位範囲といいます。

\[ IQR = Q_3 – Q_1 \]
\(Q_1\) は第1四分位数、\(Q_3\) は第3四分位数です。
中央の50%
25%
第1四分位数 ~ 第3四分位数
25%

四分位範囲は、中央値を中心に、 データ全体の中央50%がどの程度の範囲に集まっているかを表します。

一方、最大値と最小値の差は範囲と呼ばれます。

\[ \text{範囲} = \text{最大値} – \text{最小値} \]
ここがポイント
四分位範囲は、データの中央50%が占める範囲を表す
STEP 04

箱ひげ図を読む

5数要約や四分位範囲を視覚化したものが 箱ひげ図です。

第3四分位数
中央値
第1四分位数
箱の長さ = 四分位範囲

箱の中にある線が中央値、 箱の下端が第1四分位数、 箱の上端が第3四分位数です。

したがって、箱そのものの長さが 四分位範囲を表します。

ここがポイント
箱ひげ図の「箱」は、データの中央50%を表している
STEP 05

ひげと外れ値を理解する

箱ひげ図では、箱から上下に伸びる線を ひげと呼びます。

ひげは単純に最大値・最小値まで伸びるわけではありません。

上側の基準 \[ Q_3 + 1.5 \times IQR \]
この範囲内にあるデータのうち、最も大きい値まで上のひげを伸ばします。
下側の基準 \[ Q_1 – 1.5 \times IQR \]
この範囲内にあるデータのうち、最も小さい値まで下のひげを伸ばします。

この範囲を超える値は、 ひげの外側に外れ値として点で表示されます。

外れ値

たとえば上側に外れ値が多ければ、 大きな値の方向へ裾が長く伸びた分布であることが推測できます。

つまり箱ひげ図を見ることで、 ヒストグラムを描かなくても、 分布の中心・広がり・偏り・外れ値をある程度読み取れます。

ここがポイント
ひげの外側にある点は外れ値
箱ひげ図から分布の偏りも読み取れる
SUMMARY

順序統計量と箱ひげ図を整理する

中央値
小さい方から50%の区切り値
四分位数
25%・50%・75%の位置で区切る
四分位範囲
データの中央50%が占める範囲
箱ひげ図
中心・広がり・外れ値を視覚化する
最後に
値そのものを見る → 平均・分散
順位を見る → 中央値・四分位数・箱ひげ図
NEXT STEP

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