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離散型確率分布①
ベルヌーイ分布と二項分布について、「どんな確率変数がしたがうのか」を理解し、それぞれの確率関数・パラメータ・期待値・分散を説明できるようになる
確率分布の見方を整理する
ここからは、 代表的な離散型確率分布を 具体的に見ていきます。
確率分布を学ぶときに、 最初に確認したいのは 「どんな確率変数 \(X\) がその分布にしたがうのか」 です。
何を結果として見るのか
それぞれの値の確率をどう計算するのか
分布の中心はどこか
どれくらいばらつくのか
ここで、 大文字の \(X\) と小文字の \(x\) の違いも 確認しておきましょう。
今回扱うのは離散型なので、 確率関数は
この見方を使って、 ベルヌーイ分布と二項分布を整理していきます。
ベルヌーイ分布とは何か
最初に見るのが、 ベルヌーイ分布です。
ベルヌーイ試行とは、 結果が 成功か失敗かの2通り となる試行です。
そして、この成功・失敗という2つの結果を 確率変数として扱うために、 成功を1、失敗を0 と数値で表します。
成功する確率を \(p\) とすると、 失敗する確率は \(1-p\) です。
たとえば、 コイン投げで表を成功、裏を失敗と考えれば、 1回のコイン投げはベルヌーイ試行です。
サイコロでも、 「1の目が出る」を成功、 「それ以外」を失敗とすれば、 結果を成功・失敗の2つに分けられます。
↓
成功なら \(X=1\)
失敗なら \(X=0\)
↓
\(X\) はベルヌーイ分布にしたがう
つまり、 ベルヌーイ分布は 1回の試行で得られる0か1の結果 を表す、最も基本的な離散型確率分布です。
ベルヌーイ分布を式で整理する
成功確率を \(p\) とすると、 ベルヌーイ分布では
たとえば、 \(p=0.2\) なら次のような分布になります。
この分布の形を決めているのは、 成功確率 \(p\) です。
このように、 確率分布の形を決める値を パラメータといいます。
なお、 0と1の2つの場合を1本の式にまとめると、
と書くこともできます。
期待値と分散は、
期待値が \(p\) になることは、
と計算すると確認できます。
\(E[X]=p,\quad V[X]=p(1-p)\)
ベルヌーイ分布の分散を考える
ベルヌーイ分布の分散は、
です。
この分散は、 \(p=0.5\) のときに最大 になります。
分布を並べて考えてみましょう。
\(p\) が0に近ければ、 ほとんどいつも \(X=0\) です。
反対に \(p\) が1に近ければ、 ほとんどいつも \(X=1\) です。
どちらも結果が一方へ集中するので、 ばらつきは小さくなります。
一方で \(p=0.5\) なら、 0と1のどちらになるかが半々です。
↓
ばらつきは小さい
0と1が半々
↓
ばらつきは最大
二項分布とは何か
次に見るのが、 二項分布です。
ベルヌーイ分布では、 成功か失敗かという試行を 1回だけ考えました。
二項分布では、 同じ成功確率 \(p\) のベルヌーイ試行を、 互いに独立に \(n\) 回行います。
たとえば、 公平なコインを10回投げて、 表を成功とします。
このとき、 10回中、表が何回出るか という成功回数 \(X\) が 二項分布にしたがいます。
↓
表が出た回数を \(X\) とする
↓
\(X=0,1,2,\ldots,10\)
二項分布を式で整理する
\(n\) 回の試行のうち、 ちょうど \(x\) 回成功する確率を考えます。
まず、 \(x\) 回成功する部分から、
が現れます。
残りの \(n-x\) 回は失敗するので、
となります。
ただし、 成功する場所は1通りではありません。
成 失 成 失 失
失 成 失 成 失
……など
その組み合わせの数が \({}_nC_x\) です。
\({}_nC_x\)
×
成功 \(x\) 回
\(p^x\)
×
失敗 \(n-x\) 回
\((1-p)^{n-x}\)
二項分布の形を決めるパラメータは、 試行回数 \(n\)と 成功確率 \(p\) の2つです。
二項分布は英語で binomial distribution といいます。
この英語名の Binを使って、 次のように表記します。
たとえば、 サイコロを6回振り、 「1の目が出る」を成功とすると、
\(p=\frac16\)
↓
6回中、1の目が出る回数 \(X\)
期待値と分散は、
二項分布は、 独立なベルヌーイ試行を \(n\) 回積み重ねたものです。
\(E[X]=p\)
\(V[X]=p(1-p)\)
↓ \(n\) 回分
\(E[X]=np\)
\(V[X]=np(1-p)\)
\(n\) 回のベルヌーイ試行における成功回数の分布
ベルヌーイ分布と二項分布を整理する
1回の試行の成功・失敗
\(X=0,1\)
\(p\)
\(X\sim Be(p)\)
\(E[X]=p\)
\(V[X]=p(1-p)\)
独立に \(n\) 回繰り返す
\(n\) 回中の成功回数
\(X=0,1,\ldots,n\)
\(n,\;p\)
\(X\sim Bin(n,p)\)
\(E[X]=np\)
\(V[X]=np(1-p)\)
↓
ベルヌーイ分布
↓
独立に \(n\) 回繰り返す
↓
成功回数を見る
↓
二項分布
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