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連続型確率分布
一様分布・正規分布・指数分布について、どんな確率変数がしたがうのかを理解し、特に正規分布を平均0・分散1の標準正規分布へ変換する方法を説明できるようになる
連続型確率分布の見方を確認する
ここでは、 代表的な連続型確率分布を 見ていきます。
前のレクチャーで扱った離散型では、 \(X=0,1,2,\ldots\) のように、 確率変数が飛び飛びの値をとりました。
一方、連続型では、 長さ・時間・重さなどのように、 値と値の間にも無数の値が存在します。
今回は、 一様分布・正規分布・指数分布 の3つを整理します。
一様分布を理解する
最初に見るのが、 一様分布です。
一様分布では、 区間 \([a,b]\) の中で 確率密度が一定 になっています。
連続型では1点の確率は0です
一様分布では、同じ長さの区間なら同じ確率になります
区間 \([a,b]\) の中では高さが一定なので、 確率密度関数は
では、 なぜ区間内の高さが \(\frac{1}{b-a}\) になるのでしょうか。
連続型確率分布では、 確率密度関数の下の面積全体が1 になる必要があります。
一様分布では、 区間 \([a,b]\) の中が一定の高さなので、 分布全体は長方形になります。
\(b-a\)
×
高さ
\(h\)
=
1
したがって、 高さ \(h\) について解けば、
となります。
つまり、 区間の幅が広くなるほど高さは低くなり、 区間の幅が狭くなるほど高さは高くなる わけです。
この例では、 \(a=-1,\;b=1\) なので、 区間の幅は
です。 したがって、 確率密度の高さは
となり、 幅2、高さ \(\frac12\) の長方形なので、 全体の面積は1になります。
一様分布は英語で uniform distribution といいます。
パラメータは、 区間の両端を表す \(a\) と \(b\) です。
期待値が \(\frac{a+b}{2}\) になるのは、 一様な長方形のちょうど中央が 分布の中心になると考えると分かりやすいでしょう。
正規分布を理解する
次に見るのが、 統計学で非常に重要な 正規分布です。
正規分布は英語で normal distribution といいます。
多数の小さなランダムな影響が積み重なるような現象では、 正規分布に近い形が現れることがあります。
また、後で学ぶ中心極限定理によって、 一定の条件のもとでは、 多数の確率変数の和や平均の分布が 正規分布に近づいていくことが知られています。
正規分布の形を決めるのは、 平均 \(\mu\)と 分散 \(\sigma^2\) の2つです。
まず、 平均 \(\mu\) を変えるとどうなるでしょうか。
一方、 分散 \(\sigma^2\) を変えると、 分布の広がりが変化します。
分散が大きい → 広く低い
分布の中心を決める
分布の広がりを決める
この式をそのまま暗記する必要はありません。
重要なのは、 分布ごとに変化するパラメータが \(\mu\) と \(\sigma^2\) だということです。
標準正規分布へ変換する
正規分布の中でも、 特に重要なのが 標準正規分布です。
標準正規分布とは、 平均0、分散1 の正規分布です。
一般の正規分布 \(X\sim N(\mu,\sigma^2)\) は、次の変換によって標準正規分布へ変えることができます。
標準偏差で割る
まず、 \(X\) から平均 \(\mu\) を引くことで、 分布の中心を0へ移します。
次に、 標準偏差 \(\sigma\) で割ることで、 ばらつきの尺度を1へそろえます。
実際に期待値を確認すると、
また、標準偏差は
なので、分散も
となります。
↓
標準偏差で割る
この標準化は、 このあとの区間推定や仮説検定でも 繰り返し使う重要な考え方です。
中心を0、標準偏差を1へそろえる
指数分布を理解する
最後に見るのが、 指数分布です。
指数分布は、 ある事象が一定の割合で発生するとき、 次の発生までどれくらい時間がかかるか を表す分布です。
ここで思い出したいのが、 前のレクチャーで学んだ ポアソン分布です。
ポアソン分布では 発生回数を数えましたが、 指数分布では 発生までの待ち時間を考えます。
\(\lambda\) は、 単位時間あたりの平均発生回数 を表します。
指数分布は英語で exponential distribution といいます。
たとえば、 \(\lambda=0.5\) の指数分布は 次のような形になります。
待ち時間が長くなるほどなめらかに減少する
\(x=0\) のとき、 確率密度は
となります。
つまり、 待ち時間が短いところほど確率密度が高く、 待ち時間が長くなるほど確率密度は小さくなる という形です。
指数分布は連続型なので、 \(P(X=0)=0\) です
\(x=0\) 付近の確率密度が最も高いと考えます
また、 指数分布は前に学んだ 幾何分布とも似た役割を持っています。
指数分布の期待値と分散は、
たとえば、 1時間に平均2回発生するなら、 \(\lambda=2\) なので、 次の発生までの平均待ち時間は \(\frac12\) 時間です。
3つの連続型確率分布を整理する
最後に、 今回学んだ3つの分布を 何を表しているのか という視点で整理しましょう。
↓
平均を引く
↓
標準偏差で割る
↓
\(Z\sim N(0,1)\)
連続型確率分布を整理する
特徴:区間内で確率密度が一定
期待値:\(\dfrac{a+b}{2}\)
分散:\(\dfrac{(b-a)^2}{12}\)
特徴:平均を中心に左右対称
期待値:\(\mu\)
分散:\(\sigma^2\)
特徴:次の発生までの待ち時間
期待値:\(\dfrac1\lambda\)
分散:\(\dfrac1{\lambda^2}\)
+
標準偏差で割る
↓
平均0・分散1
指数分布 → 次の発生までの待ち時間
幾何分布 → 離散的な待ち回数
指数分布 → 連続的な待ち時間
特に正規分布の標準化 \(Z=(X-\mu)/\sigma\) は重要
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